“日本の宝” これぞ世界遺産! 3

諏訪式
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明治期に岡谷の中山社で生まれた諏訪式座繰機は現代でもこれ以上の品質の
糸を引くことが困難なほどの上質な糸がとれます。
おかげで岡谷は世界に冠たる最高の生糸生産地となったのである。
機械の特徴 :明治初年岡谷、諏訪で開発された、主としてフランスやイタリアの
流れをくむ方式です。
「あゝ野麦峠」の時代と全く同型式の機械が動いています。
糸の特徴 :かさ高でやわらかい風合座繰いを持っています。
手作りなので適度な繊度むらがあり、それがしわになりにくい織物の大きな要素と
なっています。
明治、大正期の織物が現在でも評価されているのはこの糸に大きく負っています。

上州式
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江戸期に上州式座繰機進歩を遂げ、諏訪式座繰機の影響を大きく受けました。
これが玉糸繰糸機という形で残ることになりました。
これはステンレスで作り直した現在のものです。
機械の特徴 :日本古来の繰糸方法を改良したもので、主として玉繭を用いて
玉糸の生産に用います。
糸の特徴 :節のある糸であることが特徴で、玉繭の量などにより節の種類や
量をコントロールできます。
諏訪式座繰機と同様、かさ高で手作りの良さを持っています。素朴さを求める
にはなくてはならない素材です。

自動繰糸機
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これは自動機の中でも最新ではなく、人が目で管理できる規模のものです。
風合いを出すにこれが限界だそうです。
機械の特徴 :諏訪式座繰機をオートメーション化した機械で、中国の一部、
日本、ブラジルの全ての生糸はこの方式でつくられています。
糸の特徴 :現在流通している糸はほとんどがこの方式によっています。
繊度がきわめて均一で、あまり節などないきれいな糸です。
均一性を重視した使いむきには適していますが、一方でしわになりやすい
等の欠点を持っています。
また風合いにも問題があると指摘されることがあります。

まゆ
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工場内にはたくさんの繭がありました。
この世界で唯一残った世界最高の糸を引く工場を世界遺産に登録しましょう!
心からそう思いました。


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